屋根というと勾配がついた形がイメージされますが、近年の形はバラエティ豊かです。
特に、ビルの屋上のような形をした陸屋根は、用途が広く選ぶ方が増えています。
今回は、陸屋根の特徴やメリット・デメリットなどを紹介します。
リフォームで陸屋根にできるかどうかも解説するので、参考にしてください。
陸屋根(りくやね・ろくやね)とは、平屋根やフラットとも呼ばれる勾配がないものを指します。
ビルやマンションの屋上のような屋根といえば、イメージしやすいでしょう。
近年では、一軒家の屋根でも陸屋根にしている家も多いです。
陸屋根は屋根を屋上のように使えます。
東京や大阪などの都市部では、陸屋根を庭代わりにしている家も多いです。
洗濯物を干したり屋上庭園にしたり、陸屋根はいろいろな使い方ができます。
ここでは、陸屋根のメリット・デメリットを詳しく紹介します。
自宅を新築したりリフォームしたりする際に、陸屋根を取り入れたいと考えている方はぜひご覧ください。
陸屋根のメリットは、以下の3つです。
・屋上がフリースペースとして活用できる
・修理やメンテナンスがやりやすい
・居室空間を広く確保できる
都市部の住宅地は、敷地が狭く家同士の距離が近いので庭を確保できない家もあります。
陸屋根なら屋上を庭園にしたり子どもの遊び場にしたりといった、スペースを確保する使い方が可能です。
陸屋根は通常の屋根のように勾配がありません。
そのため、修理や塗り替えといったメンテナンスも楽です。
日常の掃除やちょっとしたメンテナンスなら住人の手で行えるでしょう。
勾配がある屋根に比べると居住空間が広く取れるので、天井が高く開放感のある家づくりができます。
陸屋根のデメリットは以下の通りです。
・水はけが悪くなりがち
・メンテナンス代が高くなる
・断熱性が低め
陸屋根は一般的な屋根に比べて勾配がゆるいため、どうしても水はけが悪くなり寿命も短くなりがちです。
そのため、防水工事が必須であり、定期的なメンテナンスも必要になります。
雨漏りの恐れも高まって家全体の寿命も縮む恐れがあるため、定期メンテナンスは必須です。
断熱性が低い陸屋根は、夏は暑く冬は寒くなりがちです。
家が建っている地域によっては、高い費用をかけて小まめなメンテナンスをしないと、陸屋根を維持できないケースもあるでしょう。
近年はリフォームで屋根の形を変えるケースも増えています。
ここでは、リフォームで陸屋根の作成は可能かどうかや、リフォームする際の注意点などを紹介します。
一般的な勾配屋根から陸屋根にリフォームするには、屋根を取り壊して造り変えねばなりません。
同じ屋根の形にリフォームするなら、古い屋根の上に新しい屋根を設置する重ね葺きという工法が使えます。
しかし、根本から屋根の形を変えたい場合は、一度屋根を外して土台から設置し直すため、費用も工期もかかるでしょう。
二世帯リフォームのように平屋を2階建てにするといった大がかりなリフォームをするときなら、陸屋根は設置しやすい傾向にあります。
屋根の形を変えるリフォームは、かなり大がかりです。
屋根を一度壊さなければならないため、リフォームしている間は家に住めません。
したがって、リフォーム中は仮住まいが必要です。
工期も、長ければ半年近くかかるでしょう。
そのため、リフォーム代金のほか、引っ越し費用や仮住まいの費用もかかります。
家の大きさやリフォームの方法によっては家を建て直すのと同じくらいの費用がかかるかもしれません。
詳しくは、リフォーム業者と相談してみましょう。
屋根の形を造り変えるリフォームは、手間と費用がかかるので施工例が少ないです。
しかし、自然災害で屋根が大きく損傷した場合や、平屋に2階を乗せるよう改築なら、比較的このリフォームはしやすいでしょう。
屋根の形を大幅に変えるリフォームを検討するなら、家の寿命も考えなければなりません。
お金をかけてリフォームしても10年程度で家の建て替えが必要になるなら、屋根を造り変えるメリットはありません。
それならば、家全体を建て替えたほうがよいでしょう。
どちらにするかは、リフォーム業者とよく相談して決断してください。
なお、建て直しができない場合など物件の条件によってはリフォームしか選択肢がない場合もあります。
陸屋根の概要や家の屋根を陸屋根にするメリット・デメリットを解説しました。
陸屋根は屋上スペースを有効に使えるメリットがあります。
しかし、定期的に防水工事のやり直しをしないと、雨漏りをしやすいといったデメリットもあります。
自宅の屋根を陸屋根にしたい場合は、メリット・デメリットのどちらが大きいか考え決断しましょう。
なお、家のまわりがすべて高い建物の場合、周囲の建物から屋上の様子が丸見えになる可能性もあります。
屋上を庭園やフリースペースにしたい場合は、周囲の状況もよく確かめましょう。
周囲から屋上が見えてしまう場合は、目隠しをするなど対処が必要です。
外壁塗装
屋根工事