家の外壁に生える、しつこい苔とカビ。みなさんは苔とカビの違いをご存じでしょうか?
苔とカビでは発生原因や除去方法が異なるため、外壁を掃除するためには二つの違いを知っておくことが大切です。
苔やカビを放置すると家屋の劣化を早める原因になってしまうため、見つけ次第早急に対処しましょう。
この記事では、苔とカビの違い・苔とカビの除去方法・予防方法についてわかりやすく解説します。ポイントを押さえておけば外壁の苔・カビ対策は万全です。
「苔」と「カビ」は何となく似ていると思われるかもしれませんが、実は全く異なる生物です。
前者が光合成を行なう陸上植物なのに対し、後者は菌類に分類されます。
苔は一般的な植物が持つような長い根を持たず、仮根によって地表などに体を固定し、体全体で水分や栄養分を吸収します。
光合成を行なう苔は緑又は緑に近い色をしているのが特徴で、地面に限らず石や木、家屋の外壁などでも繁殖します。
カビは菌類ですが、キノコを作りません。光合成を行なわないため太陽光が当たらない場所でも生存可能で、さまざまな色のものが存在します。カビは湿気を好み、湿度が60%以上になると繁殖します。家庭内ではお風呂場など湿気が多い水場が主な生息場所です。
胞子を飛ばすことで子孫を残す点は苔とカビで共通しています。
外壁についた苔は、熱湯をかけてからブラシなどでこすると、わりと簡単に除去することが可能です。苔が生えている場所など条件によって熱湯をかけることが難しい場合は、酢を水で5倍ほどに薄めた液体をキリ吹きで吹きかけるとよいでしょう。酢の成分によって苔を枯らすことができます。
花壇にある土の苔は土を掘り返してから埋めると枯れていきます。肥料を与えるという方法も有効です。基本的に苔は肥料を必要としないため、肥料を与えることで肥料焼けになって枯れてしまいます。
また、市販されている苔専用の除去剤を使用するのもおすすめです。「コケレス」や「コケとーるシャワー」という商品は散布式で、さまざまなタイプの苔に対応しています。
カビの除去には、塩素系漂白剤を使用するのが効果的です。「カビキラー」などカビ除去用の漂白剤を使うとよいでしょう。
塩素系漂白剤は人体に有害なため、使用する際には細心の注意を払うことが大切です。目・鼻・口をメガネ・ゴーグル・マスク等で防護し、窓やドアを開けて換気を行なった上で使用します。万が一、漂白剤を使用している時に気分が悪くなったら、すぐに使用を中止し、その場から離れてください。
苔とカビの発生を予防する方法をご紹介します。基本的にどちらも湿気を好むため、通気性をよくすることが予防の基本になります。そのことを踏まえた上で、苔とカビの予防方法を個別に見ていきましょう。
①苔の発生を防ぐ方法
風通しをよくして湿気を払い、周囲の環境をできるだけ乾燥した状態にすることで苔の発生を防ぐことができます。苔は湿気を好むため、太陽光を当てて乾燥させるのが効果的です。また、太陽光が届かない場所の場合は、反射鏡を利用して光が届くようにするとよいでしょう。
花壇に苔が生じた場合は、石灰を撒くなどして土壌をアルカリ性にすることで予防できますが、他の植物にも影響を与えるおそれがあるため、あまりおすすめはできません。
②カビの発生を防ぐ方法
カビも湿気を好むため、換気扇を回したり窓を開けて通気性をよくしたりすることで、室内に溜まった湿気を少しでも減らすことが大切です。小まめに掃除することも大切です。掃除をすることでカビそのものを除去できるのはもちろん、ゴミやホコリなどカビの養分も減らすことができます。
普段からお風呂など水場の掃除を欠かさずに行ない、カビが繁殖する前に取り除くようにしてくださいね。
以上苔とカビの違いやそれぞれの除去方法について解説しました。
最後にこの記事のポイントをおさらいしておきましょう。
・苔が光合成を行なう陸上植物なのに対しカビは菌類(ただしキノコは生えない)
・苔は熱湯や水で薄めた酢を使って除去する
・カビは塩素系漂白剤を使って除去する
・塩素系漂白剤を使用する場合は、目・鼻・口の防護と換気を十分に行なうこと
・苔もカビも湿気のある場所を好むため、湿気を払うことが予防の基本
苔とカビの性質をしっかり押さえた上で、安全で効果的な方法で除去することが大切です。
もし外壁塗装のことでお悩みの方がいらっしゃいましたら、当社にぜひご相談ください。
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